唇を重ねながら、ゆっくりと肌をさらけ出させていく。
「ん……ふっ……」
 戸惑うように揺れる小さな舌の、裏側が弱いらしい。それから、上顎。
 指先がかすめるたびに、びくっと身体が揺れる。身体がじかに触れ合うと、達哉の両腕が、縋るようにからみついた。
「なお、と……っ」
 すすり泣きのようなかすかな喘ぎに、直人の名前が交ざる。
「……腰、ちょっと上げろ」
「……あっ……」
 ズボンに手がかかると、小さな声が漏れた。従順に持ち上がった腰をとらえ、するりとズボンを脱がせる。ついでに下着も布団の外へ放り出すと、達哉が両足を恥ずかしそうにすり合わせた。
 そっと脇腹から腿を手のひらでたどり、唇をついばみ、ゆっくりと首筋から胸元を舌先でなぞる。
「ふっ、……はぁっ、……っ!」
 ふと眼をあげて、達哉が声を殺そうとしているのに気づき、直人は再び唇を近付けた。震える指先に、優しく吸いつく。手がぴくんと震える。
「声、出したほうがいいぞ」
「やっ……で、も……っ」
「俺は達哉の声が聞きたい。それに、……声出したほうが、楽だからな」
「……ん、……わかっ、た……」
 直人の言葉に、達哉が涙を溜めた瞳で、こくんとうつむきがちに頷いた。
「いい子だ。……声だけが恥ずかしかったら、名前、呼んでいいからな」
 そっと髪を撫でてやり、再び胸元をやさしく食む。
「あ……っ、……ん、……なお、と……っ」
 恥ずかしそうに、抑えがちな声に名を呼ばれて、直人が深く息を吐く。そのまま自分のズボンに手をかけて前を緩め、そのままさっさと邪魔なものを脱ぎ去った。
 予想以上の、破壊力だ。
 胸元を撫でていた手を、ゆっくりと下へ移す。そのまま軽く茂みをくすぐり、ゆるく立ち上がりかけていた達哉のものを、ゆるりと撫でた。
「あっ……!」
 驚いたのか、びくんと達哉が身体をそらせた。ゆるゆると撫でるだけで、芯が熱を持ち脈打つのが、手に直に伝わってくる。
「ぁ、あぁっ……、……ん……っ」
 先端に指を押し当てると、ぬるりとしたものが溢れた。縋っている達哉の指に力がこもる。
 すでに形を変えている己の物を押し当てると、びくっと達哉が身体を震わせた。
「……あ……直人ぉっ……」
 瞬きした瞬間、目じりをぽろりと涙がこぼれおちる。小さな声が、切羽詰まった熱を孕んで、直人の名前を呼んだ。



 



おいおいとうとう別に書いちゃったよ……。
いまさら申し開くことはないな。うん。